広まちづくり新聞(ウェブ版)

2017年10月11日(水) 広まちづくり推進協議会(随時発行)

広の元気人を紹介

広の元気人「特定非営利活動法人 仁和(にんな)」

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呉市広白石に事務所のあるNPO法人「特定非営利活動法人 仁和」では、地域の特別支援学級で共に育った仲間たちを中心に、障がいを持つ人も持たない人も安心して過ごせる地域環境作りを目的として活動しています。

今回の元気人は,障がいのある子どもを持ち、子育てをするうえで悩みを持ったお母さんたちが集まってできた小さなサークルが、たくさんの人と心のつながりを築いてきたことで,事業所が立ち上がるまでに成長したこれまでの経緯について、どのような想いを持ち続けて取り組まれてきたのかを伺いました。


-それではまず、団体が発足した当時のことを教えてください。

志和理事長 もともとは仁方小学校の特別支援学級の母親が集まったグループだったのですが、どうしても子どもが大きくなってくると、同じ世代のお母さんたちのことは知っていても、違う世代のお母さんとのつながりや知り合うきっかけが無くなってきてしまって・・・。自分たちと同じような悩みを持った方がほかにもいるのであれば、そういった方と仲間になることで、お互いの想いを共有できるし、自分たちの経験を伝えることもできるので。
それでサークルを作ることになりました。


-最初は近所のお母さんたちの集まりから始まったんですね。

志和理事長 そうですね。それまでもつながりはあったのですが、はっきりとしたサークルになったことで、会報を発行したり、地域の行事に出たり、次第にサークルに参加してくれる親子が増えました。
また、大学の方とも連携して、託児などを大学生の方にも手伝っていただいて、地域で活動するネットワークを広げていきました。
また、「ぼくはうみがみたくなりました」という自閉症の青年をテーマにした映画があるのですが、広島市で自主上映されていたのですが、広島まで自主上映を見に行くことができない方たちで「ぜひ見たい」という要望があり、ぜひ自分たちで実現したいと思い、現在のNPOのメンバー、呉市内の各サークルや施設、ライオンズクラブさんや大学生、あと地元のお母さんたちで協力して、広市民センターで2010年の8月に上映会を開催しました。
上映会も最初は1回の上映を予定していたのですが、たくさんの方に集まっていただいたおかげで、2部上映になるほどの盛況ぶりでした。
そして、その上映会を開催した翌春に法人化することができました。


-最初が肝心ということですね。2012年に広で事業所を開設されたわけですが、仁方と広で違いを感じますか。

志和理事長 仁方で15年以上、活動を続けていましたが、仁方はトンネルに囲まれて小中1校ずつしか無いですし、養護施設があったり、同和地区があったり、障害児学級もあったので、お互いを知ろうという努力のある温かい地域で、こういったつながりを持つ点では恵まれていたと感じます。
逆に、広は地域が広くて、新しく引っ越して来る方が多いと感じます。


-どうして広を選ばれたのですか。

志和理事長 仁方でも場所を探したのですが、立地的になかなか良い場所が見つからなかったので。
現在の事業所がある場所は、広地区でも仁方から近くて、利用する人にとっても便利なので。
おかげで、広からだけでなく、安浦、天応、焼山、音戸方面などから来られる利用者の方も増えて、結果として広地区を選んで良かったと思います。

-NPO法人として、主にどのようなことをされていますか。
志和理事長 地域の人が集まって交流を深めること、子どもの療育教室、家族の方への相談支援などを行っています。
毎月1回、午前と午後でグループを分けて開催する「こども教室」は登録制で、子どもには個別でその子に合わせた指導を行っていて、子どもが指導を受けている間は家族の方どうしが交流を深めていただいています。
子どもの友だちづくりと家族どうしがつながりを持てる時間として、とても有意義な時間を送っています。
この「こども教室」は、2年前(事業所を立ち上げる以前)から続けていた取り組みで、遠方から来てくださる方もいます。


-ここで知り合いになる方も多いのではないでしょうか。

志和理事長 はい。同じように悩みを抱える人がここに集まって、お互いの思いを受け止め合うことができる場所ですから。
ここには、お子さんやお母さんだけでなく、お父さんも来てくれます。
2年間ほど通っているお子さんになると、最初にここへ来てくれた時と比べると随分変化が見られるようになります。
それだけではありません。お父さんも自分の思いを話せる場所がやっとできたと言ってくれて、お子さんだけでなく、家族全体が変わっていくのが感じることができるのです。

特定非営利活動法人 仁和(にんな)
-自分の思いを話すことができる環境というのは大切ですね。

志和理事長 大切です。また、子どもたちが成長していく姿を見ると、私たちも元気と感動を与えてもらえますし、
何よりも自分たちがこの活動にやりがいを持つことができる瞬間です。
児童発達支援や放課後等デイサービスをしている事業所は、広地区でも増えていて、事業所ごとにそれぞれの特色があります。
「仁和」では、子どもたちが成長して、いつか社会へ出ていくために、地域で育て、社会性を育んでいくことを大切にしたいと考えています。


-“広“という地域に対してどのようなイメージをお持ちですか?

志和理事長 これといったイメージは無いのですが,広は地域が広くて、たくさんの学校があるので、地域性が豊かで変化が大きいなと感じます。
地域で配られている会報1つにしても,特徴がありますね。


-縁があって広地区で事業所を開設されたわけですが、この場所から何か発信していきたいことはありますか?


志和理事長
 まだ、この事業所を開設して1年くらいしか経っていませんが、周辺の方から「どういったことをされているのですか?」と聞かれることもあり、関心を寄せてくださる方がいらっしゃると嬉しいです。
私たちもだんだんと今の環境に慣れてきましたので、さらに地域とつながりながら、子どもたちが育っていく姿を共に見守っていきたいと思います。


編集後記

 自分自身の子育ての経験を活かして、まさにこれから同じように悩みを抱えて子育てをしようとしているお父さん、お母さんたちの力になりたいという純粋な思いを大切にされているのが伝わってきました。
 そして、それが同じ悩みを持つ人だけでなく、地域が一体となって、みんなでサポートしていこうという暖かさを
感じることができました。
 この活動をより多くの方に知っていただき、より多くの方が人と人との繋がりを感じることができるよう、さらに
地域に広まっていって欲しいです。


2013年3月19日(火)紹介
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